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【笑える毒の声】宇宙語で締める夜──神棚を降りた、ちょっと見栄っ張りなスピリチュアル
神棚を降りたあと、私の覚醒は地味になった。見えすぎる世界は少しにじんで、でも代わりに、酒がうまくなった。 スピリチュアル系の宴というのは、なかなかに独特だ。マルシェの後やセッションイベントのあと、自然と居酒屋に流れ込んで始まる“第二ラウン... -
【静かな猛毒】私しか見ていない景色
スピリチュアルな感覚が、少しずつ開き始めていた。 神社に参拝すると、縁ある場所を訪れると、決まって“何かしらのメッセージ”が降りてきていた。それが当たり前のようになっていた頃——。 その日は、15時まで介護の仕事を終え、夕暮れの光が差し込む部屋... -
【静かな猛毒】 誰にも祈られず、私は私を創り直す
神棚に祀られていたような日々があった。 崇められるような扱いのなかで、私はじっと動かずにいた。それは尊敬でも特別でもなく、ただ「動けない」という感覚だった。 誰かの依頼がなければ、私は動き出せない。ツインソウルに会いたいと願っても、それが... -
【静かな猛毒】神棚から降りた日、宇宙を創ると決めた
神棚に祀られたような特別扱いも、誰かの言葉に従いすぎて馬鹿にされる日々も、気づけば、どちらにも嫌気がさしていた。 そんな頃、ある日ふと前世の自分から“メッセージ”を受け取るような感覚が始まった。 きっかけは2011年1月、グループヒプノセラピー。... -
【静かな猛毒】招き猫のように座るだけの人生
毒を語り続けてきたこの場所で、そろそろ“猛毒”の声にも耳を傾けるときが来た。 それは怒りというより、焦りから滲み出した記憶。信じたものに裏切られたときの、あの、芯から冷えるような感覚の記録だ。 私にはかつて、強く依存したスピリチュアルカウン... -
【笑える毒の声】運命100%、既読スルーも100%
ツインソウル、ツインレイ。スピリチュアル界隈で恋愛に名前がつきすぎている気がする。 いつの頃からか、「これは運命の人だ」と名付けることが、まるで恋愛の免罪符みたいになっていた。 でも本当に、それは“運命”だったのだろうか? たとえば、こういう... -
【毒の声】賞賛が私を壊しはじめた頃
ツインソウルに出会ったのは、たしか2010年4月24日だった。 当時の私は、介護職に就きながら、コーチングを学び始めたばかりだった。まだ「自分で選ぶこと」の意味が曖昧で、誰かに導かれることが生きる希望になっていた。 だから、よく通っていた。あるス... -
【静かな毒】夢を支える鵜になった日
「夢を叶える」と信じたあの日、私は鵜になった あの頃、私はカウンセラーになりたかった。 でも、どこを探しても「これだ」と思えるスクールは見つからなかった。その空白を埋めるように出会ったのが、アメリカ発の心理学系コーチングスクールだった。そ... -
【静かな毒】願えば叶うという、やさしい鎖
光に見せかけた囲い込み──引き寄せの時代にいた私たち あの頃、願えばすべてが叶うような気がしていた。 2005年から2012年まで。「アセンション」という言葉が、スピリチュアル界を静かに包んでいた時代。オウム事件の記憶が薄らぎ、「邪気が晴れた」と言... -
【静かな毒】メールアドレスが変わった日
信じたかっただけなのに──カルトと私のすれ違い むかしむかし。上九一色村にある宗教団体が、ある朝、日本を震撼させる事件を起こした。 それが1995年3月20日、地下鉄サリン事件。私は当時20歳を少し過ぎた頃。ノストラダムスの大予言が世間をざわつかせて...
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