2025年5月– date –
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【毒の声】「パワースポットの毒」──ご利益を超えて神社に問うということ
人はなぜ神社を訪れるのか。ご利益を求めるため。運気を上げるため。そのどれもが間違っているとは思いません。実際に人が集まり、お賽銭が落ち、門前町が潤い、神社の経済的循環も生まれます。 それでも、時に私は感じてしまうのです。「この空間、本当に... -
【毒の声】その願い、誰の夢?──刷り込まれた未来の正体
願望には、自分の内から湧いてくるものもあれば、他者から受け取った祈りや期待が混ざったものもある。 他者由来の願いが、すべて悪いわけではない。それは私たちの人生の原風景に自然と溶け込んでいる。 たとえば、子ども時代に知らず知らず背負ってきた... -
【毒の声】祝うことのリスク――予祝と現代呪術の臨界点
「予祝という宴 ─祝福が呪術に変わるとき」 いま、スピリチュアルの世界で耳にしない日はない「予祝(よしゅく)」。それは、“先に祝うことで、願いが叶う”という考え方。たとえるなら、叶っていない未来のために先に乾杯するようなものです。 本来は農耕... -
【毒の声】ことばを失ったスピリチュアルに、毒の声を添えて
― スピリチュアルの未来に、今こそ“言葉”を ― なぜ、私はこのブログ『毒の声』を続けているのか。今日はその核心にある志と、未来への展望を綴ります。 スピリチュアルの世界は、近年ますます開かれ、覚醒体験を語る人も増えてきました。光のようなスキル... -
【毒の声】毒の声を書く理由 〜批評としてのスピリチュアル〜
スピリチュアル業界のキラキラとした表層の裏に、語られてこなかった「毒」がある。それに気づいたとき、このブログを始める決意をしました。 「毒の声」とは、誰かを責めるためでも、自分の過去を暴露するためでもありません。 むしろそれは、見えないと... -
【毒の声】 「引き寄せの毒:願いが現実を歪めるとき」〜器と純粋性が導く、本当の願望実現〜
「引き寄せ」という名の呪いから目覚めるために スピリチュアルブームの中で、いつの間にか当たり前のように語られるようになった「引き寄せの法則」。 「願えば叶う」「波動が高ければ現実が変わる」…そのような言葉に励まされ、希望を持った人も多いでし... -
【笑える毒の話】 毒の哲学Ⅴ──悪魔を見送る静かな午後
最近、図書館が心地いい。静かな場所にいると、かつての記憶が「おとぎ話みたいに」浮かび上がる。 ——その記憶の主人公は、初老のルシファーだった。 若かりし頃、彼は人を迷わせる達人だった。口先ひとつで信仰を奪い、愛を疑わせ、希望を反転させた。100... -
【毒の哲学】毒の哲学Ⅳ──白の箱舟から見えた悪の階層
神話の世界には、いくつもの層が存在する。けれど、私たちはその“下の階層”について、あまり語ろうとしてこなかった。 今日はそれを、ひとつの映像として“白の箱舟”から眺めてみる。 まるで、天高い空間に浮かぶ白く静かな場所から、宇宙の記録が床に映し... -
【毒の哲学】鬼が神だった土地の話
邪悪とは、いったいどこの記憶なのだろうか?毒という括りの中にある、悪魔、生霊、悪霊、嫉妬、堕天…その源に、私たちは触れたことがあるのだろうか。 ひとつの仮説として—— それはきっと、宇宙が誕生するより前の話なのだと思う。あるいは、“出来事とし... -
【毒の哲学】毒を語るということは、宇宙の悩みを語ること
宇宙がもし呼吸するなら、その吐息に毒が混じることもあるかもしれない。そんな仮説を前回の投稿で描いた。 では、実際に宇宙の中に「毒」はあるのだろうか?あるとしたら、その毒は誰が生み出したものなのだろう? スピリチュアルの世界では、よく“毒”に...