心に栄養を与えるということ
心に栄養を与える。
そんな言葉が、最近ようやく実感を伴ってきました。
少し前までの私は、夜の人でした。
宴の席で交わす言葉や、お酒の勢いから生まれる縁が、
仕事や人間関係につながっていく。
それはそれで、私にとって大切な世界でした。
けれど気づけば、
夜にほどいたはずの疲れを、
そのまま朝に持ち越している日が増えていました。
だから、向きを変えてみたのです。
朝に良い言葉を聞き、
自分からも前向きな言葉を発する側へ。
夜は発散。
朝は充電。
その二つのあいだに、
私の暮らしを置き直すような感覚でした。
布団に入る前、
ひとつだけ小さな儀式をつくりました。
今日の中で、
いちばん褒められることを一つ探す。
できれば三つまで。
大げさな成果じゃなくていい。
約束を守れたとか、
誰かにやさしくできたとか、
ご飯をちゃんと食べたとか。
不安を抱いたまま眠る夜より、
その一つを胸に置いて眠る方が、
朝の空気がやわらかいことを知りました。
料理をしている時間も、
少しだけ変わりました。
卵焼きをひっくり返す音や、
洗い物の水の冷たさの隣で、
YouTubeから流れるプラスの言葉を聞く。
誰かの声に支えられながら、
自分の内側からも励ましが湧いてくる。
その重なりが、
一日の底にそっと積もっていく。
朝の自炊は、
体のためだけではなかったのだと気づきます。
ご飯を炊き、
弁当箱におかずを詰める手つきは、
自分を扱う手つきでもある。
心にも、
目には見えない栄養が入っていく。
その濃度が深まるほど、
日中の景色が少しずつ整っていくのを感じます。
大きな変化ではありません。
夜の不安をほんの少し減らし、
朝に小さな手料理を置く。
それだけの“少しのプラス言動”。
でも今の私には、
それが一番やさしい生き直し方のようです。
それぞれの暮らしの中で、
心に合う栄養のかたちが、
どうか見つかりますように。


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